世の中のことについて考えた

83年生まれ、女性。元新聞記者、精神保健福祉士、その他。そんな私の硬と軟。

一時託児サービスは虐待の予防・発見に役立つのでは

児童虐待のニュースは本当に胸に痛い。伝えられる情報から、その虐待場面を思い浮かべてしまうからだ。虐待する側の親がしんどい、共感できる部分がある場合もあるが、すべての場合で子どもは虐待されるべき理由はない。どうにかできなかったのだろうか、と考える人も多いだろう。

その具体的な方法について、効果があり、なおかつすでに機能している例がある、と知ったのが、月刊福祉(2018年12月号)である。図書館で借りて、返却直前の今日まで置いてあったもの。特集は「地域で支える子ども・子育て支援の展開」。

その方法とは、理由を問わない一時託児機関を設けること、である。保育園は、もちろん親が就労していたり病気があったりと「保育できない明らかな理由」が認められなければ利用者となり得ない。普段保育所を利用していない人が一時保育を使うのにも、定員などでハードルが高い。(保育園では一時保育を片手間的にやっているところがほとんどだと思う)。

大日向雅美さんたちがやっているNPO法人あい・ぽーとは、365日の一時託児所を2003年からやっているという。1時間800円程度の料金設定で、生後2か月から預けられる!!

www.ai-port.jp 子どもの家庭環境や育ち方は、接してみるとすぐにわかる場合が多い。託児してもらえば、子どもの様子も、親の様子もわかる。親の「預けたい」というニーズがあるから、自分から支援拠点に接触してくる理由になる。子ども食堂も、同じような機能があるのではないか。

あい・ぽーとは年中無休をうたっているが、特集では大分県福祉会が月に1回、日曜日にやっている子育てサロンも紹介されていた。月1日でも、子どもを安心して、だれにもとがめられずに預けることができれば、親にとっての意味はとても大きい。虐待のサインに気づくための発見機能だけでなく、親がゆとりを少し取り戻すことで虐待の予防にもなる。

うすうす、スポット的な託児サービスの意味の大きさには気づいていた。先日も、自分がいける範囲での「託児付きイベント」を探したばかり。多少興味が持てなさそうな後援会でも、子どもを預かってくれるなら行きたい。興味のない映画でも、ぜひ観たい。

託児サービスは、潜在的な可能性を秘めている。託児の利用だけでないところで、いつか関わってみたい事業のひとつだ。